2010年6月28日月曜日

博士論文

今月、ついに博士論文を書き始めました。サイエンスコミュニケーションに興味をもつ身としては、文章を書くというのは、本来楽しまなければいけないことです。。が、博士論文というものは、なかなか取りかかりにくいもので、案外、進んでいません。まあ、私の場合は、現時点で研究の成果がよろしくないので、何を話の軸に持っていってよいのか、分からないというのもありますが。。

博士論文というのは、「自身が博士号をとるのに値する研究を行い、科学者としてスタートラインに立つ資格を得ました」ということを審査員(所属専攻の先生方+他専門機関の先生方)に証明するためのものだと思います。学士・修士号は、学位取得者の能力を証明する資格では無く、学士・修士まで行って所定の講座を受講し一通り研究の経験を積みました、という事実を照明してくれる資格に過ぎないと思います(注:少なくとも理系においては。文系については、よく知らないのでコメントしません)。博士号は、これらとは明らかに違い、学位取得者個人の能力を証明するものです。こういう観点からも、博士論文というのは、修士論文とは違い、科学者としての自分の能力をアピールする内容でなければいけないと思います。

というようなことを考えていると、博士論文の書き方が思い浮かんできました。重要なことは、論文の中で、
1. 自分の研究テーマの分野において、既に達成・実現されていること、されていないことを明確にし、
2. 実現・達成されていないことに対して、自分がどのようなアプローチをなぜ行ったかを科学的に論じ、
3. そのアプローチの結果、何がわかったか、何がわからなかったかをまとめ、
4. 次のステップとして、どのような手段が有効かを吟味して提案する、
ことか思います。全部、当たり前のことで、博士論文に限らず、科学論文を書く上では、当然意識すべき点です。それでも、100ページ近い論文を書いていると、しばしば重要なポイントを見失いそうになるものです。これらをしっかり頭に入れて、論文を書いていこうと思います。

今から博士論文を書く人も、参考になりそうであれば、参考にして下さい。また、他に意見があれば、ぜひぜひ投稿して下さい。良い論文を書くために、良い意見は、どんどん参考にしたいので。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ラベル別一覧